レアについて、その? [途上国から]
ケニア旅行記を少しづつアップします。
まずは一番、周りからの質問が多かったレアについて。
レアの事は2009年7月30日前後のブログを参照してください。
私の帰国後、彼女はマチャコスの指圧クリニックからナイロビのヘアサロン内クリニックへ移ったようです。そのヘアサロンには一番弟子のポールが働いてます。
その後、レアは妊娠し、出産。仕事も指圧から離れ、現在はスラムの一角に住んでいました。とはいっても旦那と一緒に暮らしていません。レアは第2夫人ですね。彼女が郷里から呼んだ妹と3人暮らしです。
レアの家の周りにはシンナーを吸ってる若者が座り込んでいて、私達を冷やかしたり、興味深そうに見ています。トタン作りの家に挟まれた細い道を行くと、彼女の部屋(3畳ほど)があります。もちろん水道・ガスはなく、トイレは屋外にあり単に穴があるだけ。きっとここに水を汲んで来て身体を洗うのでしょう。
ここで全盲の彼女が子育てするのは大変だと思います。夜になると泥棒が徘徊し治安が良くない所です。余裕が無いのに炭では無く灯油で調理してくれました。肉入りのスープが出ましたが、私達が食べるには少ない量に、必死で用意してくれたんだなあと思うと、なかなか手をつける事ができませんでした。貴重な調味料で濃いめの味付けしてくれた所にもレアの気遣いを感じました。
お土産を彼女に渡した時より、彼女の息子、ヒラリーにビーズのネックレスを上げた時の方が彼女は大喜びしていました。きっと自分より息子が大事なんだろうな、レアが親に捨てられているだけあって、レアにとって彼が一番確かな存在なのでしょう。
「今私は貧しくて、せっかく師匠が奥さんを連れてきたのに何もできません。でも祝福の歌を歌います。」と言って近所の女の子と一緒に歌を歌ってくれました。
by 五味哲也