鍼治療症例3 アルコール性肝硬変

<人物>
Aさん 50代 男性

<身体の所見>
体が大きく 調子がよいと声が大きい 

<症状>
初診では、疲れ切っており体がだるく重いとのこと。とにかく調子が悪く、医師にはアルコール性肝硬変と診断を受けている。

<来院のきっかけ>
仕事上でお酒を飲む必要が多く、日々かなりお酒を飲んでおり、結果アルコール性肝硬変に。幼いころ近所に鍼灸院があり、通っていたことがあった。具合が悪くなったことで幼いころを思いおこし、鍼灸院に来てみた。

<見立て・治療>
内臓の疾患であり、身体の内側のバランスが整えば調子はよくなるはずである。体重の負荷が左足にかかりやすいようで、左足の母指球の皮がむけたりしていた。左側に負担がかかっているので、左右のバランスを調整するように鍼をした。だんだん足も治り、身体がバランスを取り戻すことで、体の重さ怠さもだんだんと軽減。代謝がよくなってきたのか、付随してガングリオンも小さくなってきた。調子がよくなるにつれて、顔色もよくなり、施術後はいつも口の中に潤いがでて、声がおおきくなってくるので、調子の変化がわかりやすい。

<経過>
はじめは週1~2で通っていたが、身体の変化をみながら間隔をあけていった。現在は月に1回くらいだが、不調だと感じたら自主的に月に2回程のペースで来るなど、相談の上調整している。治療を受けると調子がよくなるので、通常の病院通院と並行して鍼治療を継続している。お酒は少しだけご褒美的に飲んだり、以前より調整もできるようになった。同名の病気の方と比べ、肝機能の数値がよくなったようで、医師にも褒められた。薬量も少し減ったとのこと。