鍼治療症例4 テレワークによる首肩こり
<疾患>
テレワークによる首肩こり
<人物>
Tさん 男性 40代
<症状>
もともとは営業職であったが、コロナになってから自宅へのテレワークになり、一日中パソコン業務をするようになった。それから、首肩こりや背中のツッパリが顕著に出るようになり、夜寝るとき、どの方向をむいても首が痛く眠りづらい。
<身体の所見>
どちらかというと細身の体形。はきはきとお話され、営業の方という印象。
<来院のきっかけ>
おじいさんが視覚障害のある鍼灸師の方だったらしく、昔から鍼やお灸をしていた経験があり、鍼灸でどうにかなるのではないかと思い来院。
<見立て・治療>
やはり姿勢が悪い。パソコンをしている環境が一因でもあるだろう。背中が丸まって背中が張り、画面を見ているときには顎が前にでているのだと思う。頸椎の2番3番あたりが凝りやすい状態と想像。頭皮もむくんでもいる。頭を使ったり、目を使ったりという、PC作業の影響がかなりありそうである。肩回り、腕の筋肉も筋緊張が強い。
<経過>
一回目の治療で背中のはりが改善。しかし、首肩は変化しない。右の首筋が特に凝り、肩上部が痛いのだが、毎回治療すると周りがほぐれ、より根深いコリが鮮明に浮き上がって表れる状態が複数回続く。日々テレワークは続くので、3歩進んで2歩下がる状態。玉ねぎの皮を剝くようにだんだん良くなるはずである。他覚的には徐々にコリの具合がよくなっていたが、自覚的にはあまり改善がなかった。しかし、5回目の治療で急に痛みがなくなった。痛くて眠りにくい状態が緩和され、普段の生活では気にならない状態に。さわると「違和感」はまだある。その違和感も6・7回目で改善された。まだまだテレワークは続くので、継続的にメンテナンスという形で治療を続けている。