鍼治療症例5 眼精疲労

<人物>
Sさん 女性 50代 会社員

<症状>
目を酷使していて、常に目がしょぼしょぼしている。

PCを使った仕事なのでいつも目を使っており、
首・肩・背中が疲れ血行の悪さを感じる。
読書が好きでついつい夢中になり寝る時間が遅くなってしまう。
それが睡眠不足を引き起こし悪循環。

<身体の所見>
中肉中背、明るい方。鍼灸治療が初めてで緊張している。

<来院のきっかけ>
もともと、鍼灸治療というものには興味はあった。いつかは受けてみたいと思っていたところ、雑誌で鍼灸が特集されており、近所でさがして来院。

<見立て・治療>
初めての鍼灸治療なので刺激量は弱めに行う。首肩の血流改善を目的に上肢を緩めていった。また、腹診するとおなかが冷えている。おなかの冷えも、上半身の気の上昇を招き、肩首コリ・眼精疲労・夜に眠れないなどに影響があるので、冷たい飲み物や汗での冷え、冷房の影響を気を付けて生活するように伝える。また水の代謝がよくない感じを触診から感じた。下のほうに熱と気を引っ張る意味合いで、三陰交や足三里にお灸、円鍼(なでるはり)で、ふくらはぎを刺激。

<経過>
弱刺激なので、本人としてはまだ実感は薄いが、施術側としては術後に肌つやがでて、おなかの偏りが平らになった。仙骨で座る状態から座骨で座る状態に変化が見られた。首肩のこりがほぐれることで、血流改善につながり、目のしょぼしょぼ感がよくなるだろうと予測される。体の上部(頭)と下部(足)の温度差が均一になってくれば、身体全体の気のめぐりが調和され、不調も改善されるだろう。気の巡りがよくなり代謝がよくなれば、目のうるおいがでてきて、一層改善が見込まれる。