鍼治療症例1 冷え性

<人物> 
Bさん 30代 男性

<症状>
体が冷える。特に足先が冷えてしょうがない。
胃腸症状(食欲不振・なんとなくおなかがいつも気持ち悪い)

<身体の所見>
やせ型。皮膚が脂汗をかいているような感じ。手足が冷たく、湿っている。

<来院のきっかけ>
日々冷えの症状と胃腸の不調が気になっており、なんとなく鍼灸がいいのかな、
と思いあたり試しに来てみた。

<見立て・治療>
胃腸の症状も「身体の冷え」からきていると見立て、冷えの対処を第一に治療。徹底的に下半身(腰回りと足首から先)をお灸で温めることから始める。毎回あたためて様子を見る。生活では、普段から身体が冷えないよう股引や腹巻をするようにお伝えし、冷たい飲み物を控え、できるだけ常温の水や温かい飲み物を飲むようにしてもらった。おなかの緊張も強いので、鍼でおなかをゆるめ、また、頭のほうに熱が上りやすい軽いのぼせ症状があるため、鍼で下に引き下げることを意識し治療を行う。

<経過>
週1回のペースで来院され、2か月で冷えの感覚が改善されてくる。手足の湿りもだんだんさらさらに変化。消化器症状も少しずつ改善し、食べた後はいつもおなかが張っていたが、その感覚が減少してきた。少し飲んだり食べたりするだけで、一杯になってしまっていた食事が、以前より食べられるようになった。現在は月1のメンテナンスとして鍼灸治療を継続中。
精神的に少し負荷がかかるときは、予防的に月2回ほどのペースに変更するなど、自身の体調と相談して決めている。