被災者の言葉に・・・

「人間が作ったものはいずれは壊れるんだ」

震災後、自ら命を断った方の言葉です。

「この震災で家族の大事さ、地域の大事さ、絆の大事さ、思いやりの大事さを知ることができました。でも、今はそんな相手すら流されてしまいました。そんな当たり前の事を今まで私達は忘れていたんです。そんな傲慢さを思い知らされました。
こうやってボランティアの方が来てくれることが本当にうれしく、感謝しております。もし、先生の住んでいる関東に震災があったら何をおいても必ず行きますから。」

涙声でおっしゃるお話に、私も思わず施術しながら泣けてきました。

現代日本社会は全てがこまごまになりすぎてないでしょうか?

一家団欒より各部屋でテレビを見る。教育やしつけは学校で。3世代一緒に住んでいた家は各夫婦で住み始め。一つの仕事を家族全員でフォローしていたのがそれぞれ仕事して、それぞれが悩みを共有できないでいる。病院へ行けば各科細分化され。自然すら人間の思うように破壊して。
そして3万人自殺します。

私達鍼灸師は家を建てたり、道路を修復することはできません。

しかし、かつての鍼灸師はお寺で治療をしていました。
体も精神も魂も扱っていたはずです。
「治療」と言う小さな枠にははまりきれ無いことをしていたはずです。
個人的には「治療」より「術」だと思っています。

鍼灸術や天地人合一思想、東洋哲学により多くの人が健康で明るくなることがこの国を良くしていくささやかな一助になりたいものですね。

by 五味哲也

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